予防治療
悪くなってからでは、なぜいけないの?
患者さんを見ていると、歯が痛くなってから治療に来るケースがとても多いです。歯科医院に行けば、痛みや腫れが治まったり、大きく空いていた穴を塞ぐことはできます。でも、むし歯になる前の状態に戻すことはできません。
歯に穴が空いたり、しみたり、痛くなったりと、自覚症状が現れてから治療をすると、デメリットがとっても大きいのです。
●症状が現れてから治療をするデメリット
- 歯を大きく削らなければならない
- 神経を取らないといけない場合がある
- 麻酔を使わないと治療ができない
- 炎症がひどいと麻酔が効きにくくなる
- 治療に痛みや苦痛が伴う
- 治療費の負担が大きくなる
治療が大掛かりになり、治療や通院の期間が増えて患者さんの負担が増すばかりです。でも予防治療で予防的な処置を受けていれば、むし歯や歯周病を作らずに済みます。当院では、お口の健康を守る予防治療に取り組んでいます。
予防治療では、定期検診やメインテナンスを通してむし歯や歯周病を予防し、お口の健康を保ち続けられるように管理します。自覚症状はなくても歯科医院でメインテナンスを受けていれば、むし歯や歯周病の早期発見・治療ができ、痛みや苦痛を生じづらいです。当院の予防治療で大切な歯をしっかり守りましょう。
メインテナンスでお口の中を快適に保つ
歯のメインテナンスと聞いてもあまりピンとこない方がいらっしゃいますが、車に置き換えて考えるとわかりやすいかもしれません。
車は車検を受けて、部品やエンジントラブルを起こさないようにメインテナンスをします。それと同じように、お口の中のトラブルを未然に防ぐための処置が、歯科医院で行うメインテナンスです。メインテナンスでは、お口の中全体の汚れを取り、むし歯や歯周病になりにくい環境に整えます。
むし歯や歯周病の治療は大切ですが、それ以上に、むし歯や歯周病を作らないことも重要です。そのためにも当院ではメインテナンスを大切に考え、一人ひとりの患者さんのお口の健康の維持管理に努めています。
定期検診は歯の健康診断
成人の方は4ヶ月に一度、お子さんは3ヶ月に一度の定期検診をお勧めしています。定期検診では、歯の汚れを落とすスケーリングや本格的な歯のクリーニングPMTC、磨き残しをなくす歯磨き指導などの予防処置を行います。
お口の中全体をチェックすることで、むし歯・歯周病の早期発見と早期治療が可能です。治療後の安定した状態を維持するために、ぜひ3ヶ月後(お子さん)、4ヶ月後(成人)の定期検診のアポイントをお勧めします。
次回の定期検診のご案内はハガキでお知らせします
次回のご予約は、治療後に受付でお取りください。ご案内は、検診日の数日前にハガキでお知らせします。ドクターの直筆メッセージを添えていますので、ぜひ目を通してください。
当院の定期検診メニュー
- 歯石を取るだけでは何となく物足りない
- 歯ぐきの血行を良くしたい
- 着色汚れや煙草のヤニをきれいにしたい
そんな方のために、患者さんのご要望に合わせた選べるメインテナンスをご用意いたしました。
歯磨きのワンポイントアドバイス
お口の中全体を確認し、特に汚れが残っている部分を中心に、歯磨きのワンポイントアドバイスをします。磨き残しが多い場所に的を絞って、磨き方をていねいにアドバイスします。しっかりマスターして、ご自宅に戻ってから実践してください。
スケーリングで歯石を除去
保険適用の歯のお掃除(歯石取り)です。お口の中全体を確認し、特に汚れが残っている部分を中心に、歯磨きのワンポイントアドバイスをします。磨き残しが多い場所に的を絞って、磨き方をていねいにアドバイスします。しっかりマスターして、ご自宅に戻ってから実践してください。
本格的な歯のクリーニングPMTC
PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)は、プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングの略で、歯科衛生士が行う本格的な歯のクリーニングです。毎日の歯磨きでは落としきれない汚れをていねいに取り除いて、お口の中の衛生状態を整えます。
PMTCは自由診療ですが、専用器具を使って頑固なバイオフィルムを除去するので、むし歯や歯周病を防いでくれます。仕上げにリナメルペーストで1本1本磨き上げるので、歯の表面がツルツルになり汚れがつきにくくなります。施術を受けたあとはお口全体に爽やかさが広がり、歯ぐきが引き締まるので歯周病の予防になります。
汚れは再付着しますので、お口の健康を守るためにも定期的なPMTCをお勧めしています。
●バイオフィルムとは
歯の表面に付着している膜状の汚れです。細菌の塊で、繁殖するとむし歯や歯周病を引き起こします。
【リナメル】歯を修復する研磨剤
リナメルは、エナメル補修する成分(ナノ粒子ハイドロキシアパタイト)を含んでいる研磨剤です。歯の表面には、肉眼でわからない傷がついています。歯の表面にリナメルを塗り込むと、ナノ粒子ハイドロキシアパタイトの粒子が凹凸の中に入り込み、傷を修復します。歯の表面が滑らかになり汚れがつきにくくなるので、むし歯や歯周病の予防になります。
選べるオプション
ジェットポリッシュ(エアフロー)による色素除去
PMTCでは落とせない着色汚れや煙草のヤニは、ジェットポリッシュ(エアフロー)で除去できます。ジェットポリッシュ(エアフロー)は、歯の表面にウォータースプレーを吹きつけて汚れを取り除く方法です。
ジェット噴流で水と微粒子パウダーを吹きつけるので、煙草のヤニやワイン・コーヒー・紅茶などの頑固な着色汚れを吹き飛ばします。ジェットポリッシュ(エアフロー)は、汚れが気になる前歯だけ、あるいは全部の歯のどちらかをお選びいただけます。汚れの再付着を防ぐために、PMTCと組み合わせるとより効果が期待できます。
PMTCの主な流れ
口の中のチェック
歯石が付着している場合は、クリーニングを行う前に歯石の除去が必要です。
歯面清掃(ポリッシング)
PMTC用の歯面清掃剤を使用し、専用の器具を使って歯の表面を磨きます。歯の状態に合わせて研磨剤を使い分け、歯の表面や歯間部など、部位に応じた清掃器具を使用して磨きます。これにより、歯と歯の間や歯磨きが届きにくい箇所の汚れも、しっかり除去できます。
リナメル塗布
歯面の汚れを除去した後、リナメルトリートメントペーストで歯の表面を磨き上げ、汚れをつきにくくして歯にツヤを与えます。